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2026/09/01 20:03
僕はデニム生地に目がない。なぜならば、デニムは100人着用すれば100通りの見え方がある。誰が着ていても、一つとして同じ見え方になることはない。それはレザーともまた違い、色落ちやシワ、その人の日常生活がそのまま投影されていく、とても素晴らしいものだと思う。
たとえ同じデニムでも別のものに仕上がっていくというのは、言い換えると着るだけで個性が出てしまうということ。だたTシャツに、シャツにスウェット、合わせるだけでその人にしかない空気感を生むことができる点に、ある時から心酔してしまっていました。
ただそうは言っても、"誰かが育てたであろう姿"も魅力的に映る。古着を手にするときの多くは、同じく前所有者によって加えられたダメージやペイント、そこにロマンを感じるというもの。しかもその答えは一生わからない。けれどもずっと考え続けていくことこそ、デニム生地を楽しむ醍醐味なのだと、僕は思います。


それでいてKOOKY ZOOは違和感を生む。忠実でありながら忠実とは言えないオリジナリティ、アメカジを代表とするアイテム展開を得意とする数あるブランドの中でも、間違いなく他にはないデザインの洋服を作り出すユニークなアプローチ。
個体が少なくも、時折目にするWranglerの"11MJZ"、ワンスアポンアタイムインハリウッドでブラピが着ていた"24MJZ"セカンドタイプをモチーフに、胸の両ポケットをなくしてゆったりと仕上げたモダンアップデートモデル。オープンカーの助手席に乗ってパーティに向かうシャロンテートを演じたマーゴット・ロビー、豪華だったなあ。しかも続編が決まったらしい、なんというタイミング...。
せっかくなのでランチャーでセットアップにしてみようと思いましたが、クローゼットから出したら26インチ。どうでもいいけど、誰が穿けるねんって話。




ブラピは内側のゴムを最大限に生かし、当たり前のビタビタジャストサイズでしたが、落ちた肩、ゆとりのある身幅など、そのおかげで今っぽい着こなしを楽しんでいただける仕上がり。適度で愛らしい色落ち、お手本のような肘のシワ、アタリ。果たしてこれは、どんな少年少女が着ていたであろう個体なのか。誰かが生きた証がまた今に蘇る。
肩は大きく落ちたリラックスフィット、袖は長く、着丈は短め。今のパンツバランスにぴったり。



キッズサイズのヴィンテージキッズ服を基に、14ozで仕上げたデニムジャケット。ジッパーフライ、丸いカンヌキ、ウエストギャザーに玉縁ポケット。よくあるデニムジャケットに比べてもそもそも付属が多く見た目の満足度が高いところに、ステッチ、巻縫い幅、ボタンなどがそれぞれ大きく等倍拡大されることで、よりユニークな面構えに。


とにかく完成度が高く、裾や袖のステッチがボロボロになりかけているところとか、、好きですね。しかも巻縫い幅が大きいことでヨークの重厚感があって、可愛らしさの中に男らしさがある。
今の時期はTシャツやタンクトップで合わせつつ、綺麗なパンツとのギャップを楽しみたい。それこそもう少し涼しくなってきたら、綺麗なドレスシャツにタイを合わせていただいたりするのも良さそう。古着にはないサイジングだからこそ楽しめる、個性を存分に発揮したスタイリングを楽しんでみて下さい。


着用サイズ : 42 (160cm)
KOOKY ZOOはサイズピッチが大きいので、女性の着用もおすすめ。パンツに関しては30あたりを選んでいただくと、160cm前後の方には結構ベストサイズです。
このジャケットに関しては大きめに着るのがいいので、40は仕入れず、42と46をオーダー。ただシンプルに、こんな感じに合わせていただくのが落ち着きます。あとはインナーの色を変えたり、パンツの色を変えたり。そういえば外せないデニムのいいところがありました。
本当に何にでも合う。




着用サイズ : 46 (175cm)
むかしむかし、あるところにこのデニムジャケットを着ている子供がいた。どこの誰かもわからない、誰と過ごして、どんな人生を歩んでいたのかも。今だからこそ思うけれど、子供服なんてすぐにサイズアウトしてしまう。ここまで育つってことは、家族何代にも受け継がれてきたんじゃないかってこともわかる。またさらに誰かの手に渡って、この基となったヴィンテージウェアがデザイナー:鈴木さんの手元にあるように、多くの時間を誰かと過ごしてきたジャケット。
どれだけダメージを負っても、デニムはその時その時が一番格好がいい姿。これは事実ヴィンテージではないけれど、誰かの人生を受け取り、そこにさらに自分の人生を重ねていく。それがデニムというものだと思う。
僕はこのジャケットを見て、ワンスアポンアタイムインハリウッドを思い出して、またさっき観ていました。なげえ〜って思いながらでしたが、やっぱり面白かった。続編が楽しみだなあ。

むかしむかし、誰かがこのデニムジャケットを着ていた。約60年という月日を経て、新たに生まれ変わった姿となり、こうして、今僕たちが着ている。
誰かの人生の続きを、自分が生きていくかのように。
MURPHH / Homare
