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2026/02/07 20:10
自分にとって知らなかった洋服やメーカーのものを買う時って、すごく悩んでしまいます。その結果やめてしまうこともあるし、決断に踏み切れる時だってある。でも悩んでしまった時、背中を押してくれるのは他人の意見だ。それも、その人にしか思い浮かばなかった世界観や感性から生まれる意見。
買い物をする醍醐味っていうのはある意味、自分の価値観を壊してくれるような、その人だけが見えている景色に共感した時にあるんじゃないかって思います。

古着を見に行くと、どうしても財布の紐が緩んでしまう。それは新品に比べて安いからという理由もあるけれど、"そのデザインは、この世に2つと無い"ことや、前所有者にしか出せないエイジングやダメージに魅力を感じるからだと思う。上京したばかりの頃に買った"M-42"フィールドパーカーは、まさにそれで、今見ても相場以上に高いのに即決で買ってしまったのは、前所有者のちょっとした落書きと絶妙な色落ちがあったから。(まあ、それを即決できたのはパチ⚪︎コで大勝ちしたからなんですが...)
M-42はリバーシブルなのにポケットが貫通して使い物にならなかったり、M-47の裾のアジャスターごと切られていて、デザインとして破綻してることもあったりする。自分ではやりたくないし、もしかしたらそうするしか、パンツとして生きる道がなかったのかもしれない。
そんな、その人しか出会うことのなかったエピソードが洋服に宿る。年代や希少性、世間的な価値だけではない、本質的な洋服の楽しさを、KOOKY ZOOという遊び心のフィルターを通して。



"JUVENILE WORK PANTS TYPE.3" ¥79,200-
"酷使されながらも、長年愛用されたデニムパンツ。"
ダブルニー部分の両端が破れ、ダブルニーなのに膝がまんま出て犠牲になるという、ダブルニーであろうがなかろうがもはやどうでもいい、雰囲気のいいクタッとした10ozデニム生地を使用したワークパンツ。それも超ワイド。何年着用して、何回洗われて乾燥機にぶち込まれてきたのかという歴史も感じられつつ、柔らかくなった生地や落ち感、シューズ馴染みのいい裾幅など、"その後"のおかげな魅力がたくさん詰まっています。
2年前に購入した同じ生地を使ったワークパンツを持っていますが、一時期は週7で穿いていました。今でもかなりの着用頻度ですが、欲しい欲しいと言われるので申し訳なくて....いつの間にか人前では着用しなくなっていました。
ダメージも強いし、古着らしいパンツです。ただ、その古着らしさは多くの服装で生きるし、よくわからないくらい何にでも合う。そりゃあ週7で穿いていたくらいですから、シャツもスウェットもセーターも、テーラードジャケットもブルゾンもコートも。合わないものを探すのが難しいくらい懐の広いパンツ。


ベースは60年代のワークパンツ。ダメージやシミ、これほどまで酷使されていたものがデザインベースなくらいなので、もっと硬かっただろうし、ダブルニーだから、堅牢な1本だったんだと思います。古着でも新品でもここまで太いダブルニーもなかなか無いし、、硬いと太さも感じ辛いですからね。
それもこれも子供服を基に作っているおかげといったところでしょうか。もも周りや裾幅、わたり、全体的にめちゃくちゃいい太さです。



普段着用していると忘れてしまいますが、ステッチ幅も広く、ベルトループも目立ち、リベットもボタンも大きい。可愛さに振れてもおかしくないくらいユニークなデザインも、クオリティの高い加工と相まって見事に馴染む。しかも、意外とこのデザインが色々なスタイリングの緩衝材になったりして、適度な個性に変わります。
個人的には裾幅が広めのパンツが好きなので、王道のデニムパンツはあまり穿きません。501より517な方が好きですし、シルバータブも好きですけど裾幅が狭いとか思ってしまうレベルの、デニムパンツというよりデニム生地を使ったワイドパンツが好きなだけの人間が僕。
でも経験上、だからこそこのパンツは無敵だと思う。



ssstein "SUVIN COTTON OVERSIZED REGULAR COLLAR SHIRT" ¥37,400-
ボロボロのチャックテイラーだろうが、綺麗なドレスシューズだろうがローファーだろうが、"ダメージジーンズ"ということをメリットにしか感じずに取り入れられる。膝の出方は人によっては「うーん」となっても致し方ないですが、逆にヴィンテージだと思ってリペアしたりしても面白いと思うのは僕だけじゃない。
大きめのサイズを穿いて裾がボロボロになったら切りっぱなしにしてしまうのも良さそうだな...とか考えてしまっています。


ssstein × UMBRO "COTTON NYLON POPLIN TRACK JACKET" ¥70,400-
ナイロンジャケットだってこんな感じに。いい意味で型にハマらないスタイルをお楽しめると思います。
ちなみに着用写真は32、僕は175cmです。
身長が170以下の方は30がおすすめで、僕の好みは34です。


ssstein × UMBRO "HIGH GAUGE COTTON SWEAT LS" ¥41,800-
ssstein "WOOL KERSEY OVERSIZED SINGLE BREASTED JACKET" ¥88,000-
BLESS "The Stand Up Demimoorebag" ¥174,900-
ここまでキャラクターが確立されているのに、まだまだ自分だけの1本として楽しむ余地は残されているし、耐久性とか色々考えると、正直ヴィンテージよりも気分が上がる。そもそも僕はヴィンテージが好きじゃなくて、デザインが好きで買っているだけなので関係ないかもしれませんが、世の中の流れに沿っているようで、逆らっているようにも見える。顕在よりも、潜在的に楽しむことができるのがKOOKY ZOOの洋服だと思う。
"何を着ているか"なんていうのは、それほど重要なことじゃない。何でもいいから、"どう自分らしく着るか"なんだ。
と、このパンツを眺めていると思わされる。
