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2025/10/08 20:11
こんにちは。Homareです。
春夏秋冬でいえば、圧倒的に冬が1番楽しい。ひとえに、洋服を着られる種類が多いから、毎日違うスタイリングを楽しむことができるからです。
ただこんなことを言っていても、たくさんの洋服を持っていたとしても、僕はまだ楽しみきれていませんでした。レイヤードを楽しんでいても、ウールのコートを着ている人を見ると、なんだか足りない気持ちになってしまう。
でも今年はNomatに出会った。おかげさまで、足りなかった部分を埋まり、思う存分に冬を楽しめそうです。

Nomat "YAK Double Breasted Knit Coat" ¥176,000 (tax in)
前回に引き続き、同ブランドで今年の冬のアウターとして選んだのコート。(25AWのコートは、この二つのみ。) Nomatの今シーズンのテーマを代表するヤクを用いた、ニット仕立てのダブルブレステッドコートです。
改めて"素材"に立ち返って開発したという、ヤクの編み地。ニットでコートを作るとなると、柔らかすぎることや、形が整わないこと、パッと思い浮かべただけでもおそらく多くの壁がある。
僕自身ニットのコートと言われたらあまり興味が湧きません。というのも、見た目は迫力があれど、着用するとなるとイメージと違うと感じていたから。また、前述のことをはじめ、単に難しいという表現にも留まらない。
なんでしょう。普段のコートに比べて、どこか心許なさを感じるからでしょうか。
僕の思うコートの魅力は、
・身を包み込む大ぶりなサイズ感、
・大胆なフォルム、
・安心感。
それらを作るのは、冬らしいファブリックからなる厚手な生地だと思っています。ニットとなると柔らかく、肩への馴染みがいい反面、重みが下へいく。横ではなく縦を強調するようなフォルムになると、身を包み込む大ぶりなサイズ感は出さず、僕の思う"コート"というものではないような気がしていたんです。
しかしこのコートは、だらっと下に重心が来るのではなく、横幅をしっかりと残し、ガウンのようになっていない。どうみてもコートの面構えをしている。それは"丈の長いデザインだから"というわけではなく、フォルム、ボリューム感をはっきりと持ち合わせていました。しかも、裏地がないのに。
シーズンテーマにも、
"ヤクの毛は表面に残る独特な油分と匂い洗い落とすことで、日常に馴染む服へと仕上げます。けれど、私たちが好きなのは、洗う前の野生的な風合い。また、ヤクの毛質は軽さが素晴らしい反面、柔らかすぎて立体的な形を作る難しさがありました。"
と綴られているように、やはり理想を作る上で多くの課題があったようです。それらの課題を受け、編み地を厚く設計することで、しなやかで力強いフォルムに仕上げたのが今作。ニットのイメージを覆す立体的なコート、コシのある触り心地の新感覚。
またそこには、ヤク本来の荒々しさがあり、それでいてカシミヤのごとく柔らかい触り心地を併せ持っているのです。このコートは間違いなく、Nomatの世界観、ストイックで挑戦的なモノ作りの背景をも感じていただけるはず。
ポケットはスマホを入れた程度ではだれてくることはなく、ボタンの補強も細やかなアクセントに。
小ぶりな襟は立てても良さそう。そのまま上からマフラーを巻いたら、充分な防寒になります。また、柔らかすぎると襟を立てることも容易ではなくなりますが、厚手な生地のおかげでデメリットも解消されています。
ドレープと申し分なし。
Nomat "COTTON WOOL Zip Skirt" ¥48,400 (tax in)
袖にリブはなく、リラックスした印象を与えてくれる反面、整った仕立てのおかげでルーズすぎない面構えに。サイズは2のみにしていますが、175cmの僕でも程よくゆったり着用が可能です。175cmに満たない場合も、仮に女性が着用したとしても、袖を折ったりしてまた違う表情を見せてくれるはず。
他のコートに比べても、肩の沿い、落ち方なども体に馴染むので、着心地も最高です。重みを感じ辛いのも、パターンはもちろん、生地が理由。
着てみたイメージは、ガウンに近いですが、ガウンのようなシルエットやフォルムではなく、重く感じない着心地の良さなどをはじめとしたコートらしさを全面に取り込んだガウン、だと思っていただけると良さそうです。
CECCHI DE ROSSI "MARKET TOTE" COCCO ¥57,200 (tax in)
Nomat "COTTON WOOL Zip Skirt" ¥48,400 (tax in)